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中井大介「SOMEWHERE」

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京都で始まった音楽レーベル「On The Corner Records」の運営や、様々なバンドやサポートなどの音楽活動を行っているシンガーソングライター、中井大介が2016年にリリースした6曲入りCD。

「京都のアントニオ・カルロス・ジョビン」とも称された彼。
そのハスキーでしなやかな歌声は上質でアダルティな雰囲気をまといながらも同時にさわやかな日常感を感じさせる親しみやすさがあり、様々な音楽の影響を感じさせる奥深いソング・ライティングは、田島貴男や高野寛といったポップ・マエストロなミュージシャンを連想させる。

エブリシング・バット・ザ・ガールを思わせる爽やかなギターサウンドが心地よい「もしも屋」に始まり、しっとりと夏の終わりを歌う「九月三日」、穏やかなアコースティックAORサウンドをバックに旅立ちの時を歌う「船」、軽やかな曲調と流麗なスライドギター・ソロが素晴らしいソウルフルな「今日はこれまで」など、何気ない日常を題材としたラフな作風ながらもどこか上品で軽妙洒脱な歌の数々は、聴けば聴くほどに味が出て飽きさせない。
盟友であり、海外でも評価の高いアコースティック・バンド、パイレーツ・カヌーや、ラリーパパ&カーネギーママの鍵盤奏者・スチョリを迎えたバッキングは、音楽好きを唸らせるツボを抑えた名演で聴き応え充分。

80年代前後のジェームズ・テイラーやランディ・ヴァンウォーマーなどのAORシンガーソングライターや、テリー・キャリアーやセブリン・ブラウンなどに代表されるアコースティック・フリーソウルなどの雰囲気が好きな人に、断然オススメの1枚。


1. もしも屋
2. 九月三日
3. 嘘つき
4. 船
5. スーフルのうた
6. 今日はこれまで

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